FAN

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キャスト: 小野田陽平(檜山修之)×茂利里実(福山潤)・ 小西克幸(根岸)・阿辺(阪口大助)他
全力全開いい湯加減。濃いなあ。何が濃いって、演技がw 

お話はですね、フラれちゃったその日にたまたまテレビで見かけたあいつに一目ぼれした攻が、全力で追っかけてその子をモノにする話です。

原作はマンガですよね。相も変わらず未読なわけですが、皆さんの演技のマンガっぽさがすごかったわいな。このイメージで原作を見ると全然違うかもなんですが、こう、なんだろな、半べそで泣き喚いてるのとか、嬉しくてウットリしてるのとか、まあ、かっこいいとこはかっこいいんですけども。マンガのコマが頭に浮かぶだよね。文章で説明するのはすごく難しいんですが、例えばベタフラッシュが見えたり点描で丸いものが飛んでたり暗転のカケアミが見えたり、そんな感じです。皆さん原作読んで収録したんかな。どうなんだろ。

全体的にコメディタッチではあるのですが、随所に胸に痛い台詞があってですね、どきりとします。お互いを責める台詞が、本当のことすぎて痛い。まっすぐに突き刺さるから、傷の治りも早い気がしますが。ねじれた気持ちで鈍く削ってくるような言葉はいつまでもずきずき痛いですが、本音は痛くても救われるというか。怒られても、素直に反省できるだよね。二人はよくケンカをするけれど、想いはすれ違わなくて。なんだかんだと幸せな奴らです。

陽平は一介のファンだったけど、里実に虚像を見なかった。芸能人とファンの話なんだけど、惚れ方が普通というか芸能人に対するそれじゃないんだな。早々に個人的な付き合いが始まったせいもあるかもだけど。周りはずっと、陽平をただのファンと同様に扱うけど、陽平にそんなつもりはないんだよね。一目ぼれのきっかけが、ブラウン管越しだっただけ。

里実ももしかすると、そんな陽平を感じてたのかもしれぬ。多分、最初に声をかけたときから。「好き」と「萌え」の境界線の話なのかな、これは。どちらも好意ではあるんだけども。一応自分の中では相手とかかわりたいと思う気持ちを「好き」、かかわることを重要視しない好意を「萌え」と定義づけたんですが。この話における萌え代表のキャラ、阿辺が判りやすいかな。里実のデータ収集に夢中で、里実とのコミュニケーションは成立しない。抱いていた虚像が接触で壊れると、すぐに好意を翻す。自分がわりかし「萌え」寄りの人間なもんで、分析すると胸が痛いんですがw

上にも書きましたが、すごくよく絵が見えるCDでした。
檜山さんは本当に、感情表現が振り切れてて。ジャケ絵は美形なんですが、ギャグ顔がいっぱい見えたw ああ、このマンガ的なイメージ映像を伝えられないのがもどかしいよ。絵が描ければなあ。描いちゃえば早いんだけどな。
福山さんは、かわいいながらも意外と普通の高校生な感じで。里実は意外と、自分の意思がはっきりしてる子だよね。ただ、言えないだけで。なので、まっすぐ元気な高校生っていうイメージでした。
小西さんは事務所の社長? チーフ? カタブツというよりは、半分陽平に妬いてるっぽい雰囲気で。ブックレットに絵がないんですけど、額に青筋、口元はアルカイックスマイル、銀縁メガネキラーンて感じ。
阪口さんはキモかったなあw デフォルトで目は見えないよね。前髪が分厚くて。んで、猫背でウヒヒ笑い。そんな阿辺でした。

フリト。福山さん、「次は阪口君を犯す!」ておいw これは2003年のCDですけども、その後BL食物連鎖の底辺からは脱したんだっけ? そして小西さんへのネタフリに失敗し、まんまと返り討ちにあうの巻。
檜山さんの「俺を陥れようと〜」は持ちネタなんかなあ。よく言うよね。ネタなんだろうけど、ちょっと気になる。なんなの? 檜山さんちには謎の高級羽毛布団とか美顔器とか英会話教材30巻セットとかがいっぱいあるの? 優しい女子についてったら宝石を買わされそうになったの? いないはずの孫から電話があったの? ……ねーよw 失礼な妄想はさておきですね、たびたび言ってると気になるのでした。