エデンを遠く離れて1〜3

エデンを遠く離れて 1 ~神よ、いずこの楽園~
エデンを遠く離れて 2 ~緑陰の楽園~
エデンを遠く離れて 3 ~切ない夜の楽園~

キャスト: 加藤雅臣(森川智之)×芹沢和範(檜山修之)・氷山三紀彦 (井上和彦)・高橋正直(神谷浩史)他

ひーちゃんがかわいいですっ。(ぉぃ 
この話は攻が受のイイ声にどっぷり惚れこむ話でもあるので、檜山さんが本当にイイ声で啼いていますw サイチューのモノローグって実は意外と現実に引き戻されて冷めるものも多いんですが、この話の檜山さんのは熱に浮かされてうわずった声音のままのような感じなので、BGMの喘ぎ声と相俟って聴き応えありすぎです。大好きだ!

お話はですね、多分、性欲と愛の区別のつかないゲダモノ高校生とどうにかフツーの恋愛を成立させたいと悪戦苦闘する年上受の話です。攻は極道の息子で、救いがたいヤンキー。つか野生生物(万年発情期)。加藤の欲求はとても原始的で、快・不快の区別しかない。不快なものは徹底スルー、快楽には忠実で、あっけらかんと、強引に手に入れる。そこには感情すら絡まない。好き嫌いですらないのです。芹沢はそこまでのピュアな欲求をアタマで理解しようとして、ずっと失敗し続けている。常識的な「人間」の彼は、加藤の行動に意味を見出したがっている。愛されてるとか、必要とされてるとか、執着されてるとか、そういう人間に判る言葉で理解したいと思っている。でも、加藤はそういう概念を持たない。だから、そこでずっとすれ違い続けている。芹沢も、実はカラダでは理解しちゃっているのだ。加藤に抱かれ、がむしゃらに求められ、そして与えられる快感が気持ちいいことを。でも、理性がそれを認められない。加藤みたいに感覚だけを信じれば結論はすぐそばにあるのに、理解できる言葉を加藤に求めてずっと迷っている。その辺、ちょっと切ない。

まあでも、加藤とて変化しないわけではないのだ。最初はもう、イイなと思っても犯す、腹が立っても犯すという、性行為をボス争いの頂点に立つための道具か何かにしてるかのようでしたが、芹ちゃんに少しずつ執着を始めるにしたがって感情らしきものが芽生えるですよ。芹ちゃんが余所見をするのを嫌がったり、芹ちゃん以外を抱けなくなったり。愛と呼ぶにはあまりにも原始的な執着。ジャイアニズム的に芹ちゃんのことを独占することから始まって、自分も独占されることに喜びを感じ始めたり。快感はどれも等しく快感だったのが、芹ちゃんに出会って「芹ちゃんが一番」になってゆく。そのちょこっとの変化がいじらしい。まあその辺を、芹沢は拡大解釈したり過小評価したりして一人空回るわけですがw

CDはここで終わっちゃうんだよなー。原作は続きがあるのかな? いつか加藤が「人」になったとき、とんでもなくイイ男になるだろう。でも、「愛してる」なんて言い出す加藤に、芹沢は一抹の寂しさを覚えるかもしれないな。今のところは、胸がきゅんとしたら「ヤらせろ!」と押し倒す加藤君です。

冒頭にも書きましたが、檜山さんがすげーのです。枚数を重ねるごとに色っぽくなっていって、だんだん芹沢がカラダで惚れてっちゃってるのが判る。加藤が惚れたイイ声は、私が聞いてもイイ声だ。1枚目のは濡れ声というより痛そうで、なんかちょっとかわいそうなんですが。カラダが堕ちていくにつれ、艶と潤いが増してゆく。叫ぶことしか出来なかったのが、絶え入るような吐息に変わる。やーもーたまんねっす。あとね、イッた後の吐息がエロい。なんだこの生々しさは。
エロばっか語ってますが、拗ねたり悩んだり泣いたり喚いたりもすごく伝わるですよ。全体にコメディな感じなので、あんまり傷ついた風でもないんですが。つか違うか、全ての感情がエチシーンに集約されてる感じ。まあその、加藤が全てをカラダで解決するタイプなので。その加藤に対峙しようと思ったら、エチのときしかないんですね。
そういや寝起きの声とかもよかったなー。好き好きvv
そういや森川さんがどこかのフリトかなにかで、ひーちゃんはエチシーンのときトチるとすげー怒るって言ってたけど、これだけやってたらそりゃ怒るわw

その加藤は森川さん。じゅっ15歳ィイイ!w まあその、性的にものすごく成熟している役だし、低くてガラッパチなんですけども。でもその声でも、無邪気にごはんをおかわりしてたり、破顔一笑って感じで笑うとちゃんと子どもだなーと思う。聴き所はやっぱりシリーズ後半、芹ちゃんの気持ちが気になりだしたりする頃かなー。「気持ちいい」と「好き」が微妙に分かれてきた辺り。気持ちよければよかったものが、よく判らない感情に振り回され始める。その微妙な感情を、「ヤらせろ」の一言に集約するのがすごいなー。獣で子どもで強くていい男。ボキャブラリー少ないのにいろんな表情が見えて面白かった。

脇のみなさんは豪華だけどあんま出てこなくて。印象に残ったのは、加藤に心酔しきっている下僕の高橋弟、神谷さんと、加藤とタメを張るヤンキーとして登場、のち大親友の氷山、井上和彦さん。
神谷さんは加藤に対する心酔っぷりと、テンポのいいボケが面白かった。絶妙なタイミングで入るすっとぼけたフォローには何度も吹きました。食えないけど愛嬌のあるキャラです。
和彦さんは森川さんとのガチヤンキー勝負がえらいかっこよかったです。ケンカもいいんだけど、マージャンのとこも。仲良しになってからのコンビっぷりもよかったなー。
実は芹沢の妄想で二人がエチしちゃうシーンがあるんですが、そこはすごい色っぽかったなあ。芹沢の妄想なので、加藤の台詞が人並みですw 高校生同士なのに、何だこのアダルトな絡みはw しかし芹ちゃん、加藤がこんな風に抱いてくれたら君は満足するのかい?w

出てくるキャラがみんなかわいいんだよなー。ゲラゲラ笑いながらも二人の真摯な思いにきゅんとする、いいCDでした。