勇者特急マイトガイン #12

第12話「サロスの指輪」

オンタイムで見れたので早めに。。今回のマイトガインはハードボイルド。川崎ヒロユキ氏の書く舞人さんは賢いな。そしてお話はロマンチック。(前回は「恐怖のルーレット」)この回は伝説の美人女優に絡めてしっとりと参ります。

冒頭、セピアがかった名画の中で美しく微笑む女性と、それを万感の想いで見つめる老紳士が一人。そこへ無粋にも、今回の敵カトリーヌ・ビトンの手先が乱入します。老紳士は命を狙われている様子。オードリーらに追われ、よろよろと路地から出てくる老紳士。そこに通りかかったのは我らが舞人さんです。あ、浜田君も。映画を見た帰りみたいですよ。「うちの設備には劣るけど」って何しに来たんだ貴様。さておき、舞人さんは瀕死の老紳士から古い日記を手渡されます。その日記とは、稀代の名女優・メアリー・ファローのものでした。


殺された老紳士はメアリーのかつてのマネージャーでした。その辺は、青木さんが青春の甘酸っぱい想いとともに薀蓄を語ってくれます。大半はどうでもいいことですが、ひとつ、ファローは若い頃よりも晩年になって美しさが増したという逸話が語られます。それは日本を訪れた後だったとか。が、舞人さんが知りたいのはその謎ではなかったので、ばっさり話をさえぎられ。日記を調べていた浜田君が、どんな宝石よりも美しいという「サロスの指輪」についての記述を発見します。美しいものはすべて私のもの、なビトンが狙っていたのはこれだったのです。しかしその指輪は謎が多く、日記の記述でも所在地があいまいです。「さまよえる宝石か……」と考え込む舞人さん。そこに、ビトンが各地で狼藉を働いているとの知らせが入ります。ビトンのロボが暴れているのは、日記にサロスの指輪を見たと書かれていた3箇所。ビトンの狙いは確定です。
外国はボンバーズ・ダイバーズに任せ、舞人さんはヌーベルトキオシティの現場へ向かいます。ビトンのロボ・ミレニアンはハチ型のロボットで、お尻についた針から破壊音波を発生させ、舞人さんたちを苦しめます。……いい声だ。(ぉぃ 手も足も出ず避難するガインと舞人さんでしたが、ミレニアンたちは何故か退却してしまいます。不審がる舞人さん。それもそのはず、ファローの日記が舞人さんの手に渡ったことを知ったビトンは、マイトウイングに盗聴器を仕掛けるために、舞人たちをおびき出したのでした。

旋風寺家の膨大な資料を漁り、サロスの指輪の秘密を探る浜田君と、ファローのことをよく知りたいと、映画を見に行く舞人さん。今回のサリーたんは、その映画館の切符売りでした。旋風寺家の設備にはファローの映画はなかったのかい? というツッコミは野暮だな。ところで、舞人さんとサリーたんの距離は毎回変わるな。前回キックオフしてたのが嘘のように、冷静な舞人さんです。乙女心を翻弄しよって。
映画を見た舞人さんと、頑張って資料をあたった浜田君は、同じ結論に達したようです。さて、サロスの指輪とはなんでしょう? ヒント:タイムリ
そうして舞人さんは、指輪の所在地へと飛び立つのでした。

向かった先はアフリカです。地理に疎いので地図見ただけじゃよく判んないんですが、赤道よりちょい南? シマウマだの象だのが駆け抜けるサバンナの真ん中に新幹線。絵としてはシュールです。そこへやってきたビトンたち。しかし舞人さんは、彼女らの行動を予測していました。盗聴器が仕掛けられていたことなどとっくに知っているのです。にょきにょき動く盗聴器を弄びながら、そのメカを褒める舞人さん。……イヤミか。まあね、旋風寺社製の発信機はその1/100以下ですものね。なんか先週の名残で舞人さんに辛口ですが、この一連の流れはかっこいいんですよ。メシャっと盗聴器を素手で潰すとことか。とても大統領に贈った列車をあっさり奪われた人とは思えないよ!
さて、サロスの指輪の種明かしです。「ここにサロスの指輪が出現する!」と舞人さん。出現てのはおかしな話だ、と混乱するビトン。やがて太陽が、まるで月のように欠けていきます。薄暗くなった空に出現したのはダイヤモンドリング……金環蝕の太陽でした。ファローは、大自然の美しさこそ本物であると悟り、かつてヌーベルトキオシティで見た金環蝕に、「サロスの指輪」と名づけたのでした。サロスとは、古代ギリシャ語で3600であり、それは日蝕の周期を表しているのだそうです。日本の東京で金環蝕が見られるかどうかはさておき、暗に本物の美しさが判らないと言われたビトンはもうカンカンです。「サロスの指輪が手に入らないならお前の命をもらう!」って八つ当たりだよ。ミレニアンの破壊音波に、またも苦戦する舞人さん。こちらがマイトガインになったら、向こうも3体合体しましたよ。強力になった破壊音波に手も足も出ないのですが、日蝕を終え太陽が再び輝きを取り戻すと、その光がマイトガインを救ってくれました。うおっ、まぶしっ!

ビトンを撃退した舞人さんは、改めてファローの映画を見ています。「生きている間に会いたかったなー」と言う舞人さんに、青木さんが「もう会っていますよ」と返します。そのココロは……。うむ、いい話だなあ。

しかし、往年の名画っぽい映画のエンドロールにサンライズのマークが出てくると、女優が映ってるとこ以外はどんなロボ戦だったのだろうとか思いますな。

次回、またもジョー登場。ウォルフガングのじーさんに相当恨まれてるみたいです。