諸行無常

諸行無常

和モノを集めました、な趣のアルバムですね。ええと、PROTOTYPEがアイドルっぽくて、fastiが檜山修之のキャラソンで、ひーそんが檜山キャラのキャラソンで。これは何かっていうと、好きなものを歌ってみたって感じ? 檜山さんのアルバムはそれぞれコンセプトがはっきりしてて面白いんですが、他のが外に向けてるとすると、この諸行無常は内に向いてるのかも。誤解を恐れずに書くなら、これは歌手・檜山修之のアルバム。自己表現の手段として、声優・檜山修之のフィルターを通さずに、好きなことをやってみましたつか。朗読だったり演歌だったり、いくつか「演じて」いる歌もありますが、まあその辺は。声優な檜山さんと素の檜山さんは分けられるものじゃないでしょうしね。
ではでは、全曲レビュー、行くぜ。

  1. 諸行無常
    • 平家物語の冒頭の朗読。ひたひたと、何かが始まる感じ。真っ暗な中に語り部の顔だけがぼんやりと浮かび。これから始まる物語への予感を匂わせつつ。
  2. 万物流転〜バンタ・ライ〜
    • 和モノいうてもずいぶん古いなw 古墳時代とかかな。まだ何にもない日本。ほとんど神話の世界のような。形の揃わない水田とか、その上を飛んでいる鳥とか。高床式住居はもうちょい前だっけ? そんな頃の、広々とした風景が広がります。あれだよ、NHKの歴史ドキュメントのエンディングとかだよ。が、何故か2時間サスペンスのエンディングにも聞こえるw
  3. 鼓動のままに
    • お、先行シングルだな。(ぉぃ 出てないけど。なんとなく前作PROTOTYPEの名残を感じます。さっきNHKって書いたらNHKが離れなくなった。。ええと。小学校の社会科の番組のオープニング。はたらくおじさんとか、このまちだいすきとか、そういう感じの番組の、もうちょっと最近っぽいヤツ。お兄さんとぬいぐるみが色んな場所を訪ねますよ。八百屋さんとか、町工場とか。アウトロでは、山の上から見た町並みをズームアウトでタイトル。……いいのか?この感想で。
  4. 問答無用
    • じゃあこれは先行シングルの2曲目w 重ねて言いますが、出てませんよ。風刺色の濃い歌詞だなあ。なるほどこれがライブハウスか。上からの照明はあるけど、ピンスポはない。客は野郎ばっかりだなきっとw 派手なパフォーマンスには定評がありますよ。ギター壊したりとか。まあでも、あんま売れてないな、このバンドw だから色々、腹が立っちゃうのです。おそらくは、自分に一番。それはそれとして、叫ぶ檜山さんはかわいい。
  5. 今は素浪人・明日は精華
    • 浪人なのに公家になりたいのん?(精華を調べてみたらしい)立身出世じゃなくて玉の輿狙いなの? まあ、江戸時代なら公家も家柄を安売りしてそうですが。行くなら江戸じゃなくて京都だべ。しかし、百両も持っててどうしてそこまで落ちぶれる。博打ですったとしか思えないスよ。あ、吉原か。女か。そりゃあかんわw てなわけで、夢見がちな上京青年の歌。単語のちぐはぐさが無知っぷりに拍車をかけています。歌声もなんだかすごく物見遊山気分なんだよな。2番がネタバレですが、1番聞いただけでダメだと判るw
  6. LIFE
    • ひさっかったーァァぶーりーのーォ、は瀧勝の「人生」。判りづらいボケはさておき、演歌です。営業お疲れ様です。なんかレコ屋イベントな雰囲気。タワレコなんかの大きなとこじゃなく、町のレコ屋でみかん箱の上って感じ。ラジカセじゃなくて生演奏がついてるだけマシなのか。ダメ人間ソングが続くなあ。諸行無常ってそういう意味スか?
  7. 祭の風
    • 和太鼓がドンドコ言ってる時点でもう祭なんですけどね。情景描写はいいか。歌詞まんまです。なんだかすごく、ピースがカチっと収まるところに収まってる感じで気持ちのいい曲。歌声もすごく気持ちよさそうだしなー。かいしんのいちげき? うまく言葉にならないんですが、檜山さんてこういう人なんだなあと。……判んないかw でも、言葉にすると陳腐でなー。人間なので色んな面があるはずですが、この曲から受ける印象がそのまま檜山さん本人とかぶる。やばい、大好きw
  8. 光と影
    • なんとなく京都。祇園とか? 幕末なイメージ。倒幕派佐幕派かは判んないですが、一介の浪士が呟く独り言。志はあるけれど、それが正しいのかについてはふと迷いが生じることもある。星がきれいで静かな、こんな夜には。戦いの最中で、迷えば死ぬだろう。それでも、他の道について考えてしまう夜もあるのだ。迷い惑う自分を戒めて、強くならねばと心に誓う。そんな歌。
  9. 一期は夢
    • 人間五十年〜から始まってる以上戦国時代か。大河ドラマのテーマ曲に歌詞をつけてみましたな感じ? またNHKなのかw 戦国時代で大河ドラマってーと、やっぱ鎧兜の武将が馬でがつがつ走ってたりとか、足軽が槍で突っつきあってたりとか、その話に関係がある遺跡に朝日が降り注いでたりとかしますね。冒頭はなんか兜にスパーンとスポットライトが当たってたりしたよw 朗読終わってタイトルがドーンだよなこれ。題字:何某とか書いてある筆文字の。脚本はジェームス三木なのか?
  10. そして時代は流れゆく
    • じゃあこれはテレ東の新春時代劇だな。正月に10時間くらいぶっ通しで毎年やってるやつ。それのエンディング曲っぽいなと。そう思ったら桜が咲いてて城がある風景にスタッフロールの絵しか出なくなった。ああん、なんか悔しい。サビいいな。気持ちいい。この曲もブレてない感じ。

この手の文章はまず全体をさらっと流した後1曲ずつリピートしながら書くんですけども、途中「祭の風」から先に進めなくて困ったw 好き過ぎて。
写真も好きだなー。いい具合に力が抜けてて。スタジオでキメキメなのもいいんですが、見てると照れるんだよな。草むらに寝っ転がってる写真が好き。