ヤバい気持ち

ヤバイ気持ち

キャスト:中条涼司 (檜山修之)・舞木透(櫻井孝宏)他

一回感想文は書いてるんですが、なんか今聴きなおしたら印象が変わって。前の感想文はこちら。うん、なんかちょっと涼司にも透にも気恥ずかしさがあったのかな。情報量がすごく多い話なので、どこに引っかかるかで印象が変わるのですが。最近(言うてもあんま新作聞かないんですけど)恋バナとしては出来が良くても、作者のリビドーが薄い話が多い気がしてにゃー。腐女子としては無駄に古いので、なんかこー色々ドロドロしてる話が好きです。この話も、台詞のひとつひとつが深読みできそうで好き。


さてさて。「俺、お前に欲情する」という攻の衝撃的かつヒドい台詞で始まる本作ですが。ややこしい役だよなあ涼司。朴念仁マニヤとしてはたまらないわけですけども。最近ニコニコで聴いた歌のフレーズに、「やさしさとからだを混ぜ合わせて やらしさになって それだけの男の子」というのがあったんですが、初回エチの優しげな丁寧さはまさにこんな感じだよなー。女の子相手じゃないので、気安くやらしさを前面に出しつつ。混ぜ合わせたパーツにある優しさはどこから来るのか、まだ気づいていない涼司。透にしてみればたまったもんじゃないですが。
なんかね、涼司の声はずっと静かに熱っぽいんですけど。その熱の正体に気づくにつれ、輪郭がはっきりしてくる。カラダの欲と恋心と。そのふたつがじわじわと結びついていくさまがたまんないなこれ。エロシーンは無論色っぽくて鼻血モノなんですが、電話で「先輩と付き合うからもうヤだ」と告げられたときの、呆けてるけど怒ってる台詞がいいなー。なんだろ、祝福しようとして失敗して、声だけ優しくしてるんだけど、台詞の中身はちょっと責めてるような。多分本人にも何言ってるか判んないんだろうな。気持ちが追いつくのはもっと後だし。
透はなー。多分あまりのネガティブぶりにちょっとイラっとしてたんだと思うんですが、改めて聴くとエロいな。順番は違っちゃったけど、欲しいものは何なのか、自覚して強くなった透はいいな。欲しいものはちゃんと欲しがらなくちゃ手に入らないんだよなー。恐れの多い者は欲張りだ。全部手に入らなきゃいらないなんて、贅沢だよな。
一応、透と涼司は親友同士で、透の口から先輩像として語られる涼司像という取っ掛かりはあるものの、CD1枚だからしょうがないのかな、透が惚れた優しくて頼りがいのある涼司というのがいまいち不明でなあ。そこがちょっと残念かも。元の涼司がイイ男であればあるほど、透の懊悩は深いと思うんですが。CDを聴く限りはニブチンのヤなヤツだもんなー。
そんなわけで。感想文を書き直してみました。面白かったー。やっぱいいよな、BLCD。