ファサード EP.1 その瞳なす空色の

ファサード EPISODE.1 その瞳なす空色の

ますみさんが歌がよいよーと言っていたので買ってみた。先に歌だけ聴いたら、おーおー若いなあと思ったくらいだったんですが。ドラマCDを聴いてからだとなんかしんみりします。これはトキオの歌なんだなー。なるほど。

篠原烏童さんは、純白の血までは読んでたのかな。マンガ読みの高校の友人に勧められて。その友人の勧めるマンガは外れがないので、wktkで手に取ってやっぱり感動した記憶があります。ファサードは手を出してなかったんですが、そんな思い出もあってとりあえず全巻読んでみた。このCDは1巻の最初のお話です。マンガの方は、主人公ファサードがいろんな時空を旅しては何かを目撃するという設定を軸にした短編集。

で、このCDのお話は。ある日近未来の日本に降り立ったファサードが、そこでひとりの少年トキオに出会い。トキオの生涯を飛び飛びながらも目撃する話。ファサードは人間ではなく、いろいろな魂が体の中に同居していて、狼になったり鳥になったり、はたまた水竜になったりできます。時空の移動は任意ではなく、何者かの意思によって突然起こります。ファサードは、それぞれの時空で何を目撃しても、基本的には何も出来ません。そんな設定の説明も兼ねた話かな。
近未来の日本は戦争によって廃墟と化していました。トキオは、その廃墟の中で悪い大人と戦いつつ、仲間の子供たちを守っています。ファサードはトキオとほんのりとした友情を結ぶわけですが、彼らが新天地を目指す途中で強制的に時空移動が起きます。飛ばされた先は10年以上未来の同じ場所でした。成長したトキオの仲間たちは幸せに暮らしていますが、そこにトキオの姿はありませんでした。ファサードがその意味を悟ったところでまた時空移動が起きるのですが……。

檜山さんは育ったトキオの役でした。少年トキオは結城(優木)比呂さん。ファサードが出会った大人トキオは、戦いの真っ最中でした。傷ついて苦しい息の中、ファサードへの想いを語るトキオ。これだけなんですけどね。ほら、自分「檜山さんの痛そうな声を愛でる会」の会長じゃないですか。自称だけど。その意味で、大変美味しくいただきました。(ぉぃ すごい悲しくなったけど。

んで、歌ですけども。優しいバラードです。とつとつと、ファサードに向かって足りなかった言葉を語りかける感じの。作詞も篠原さんが手掛けていて、「トキオの歌」として非常に完成度が高いです。原作にはない部分ですが、メロディが作品中で効果的に使われたりもしています。