ファビュラス! 第一章 旅立ちの夜

ファビュラス!

キャスト:ヘイロン(檜山修之)×インユエ(野島健児)・覇王フーエン(中田譲治)・ジンシン(吉野裕行)他  
やっと聴けました! 壮大な物語の序章。ファンタジーではあるけれど、キャラそれぞれが狂おしく飢えていて。それを癒せるのはインユエだけ、というのが判っていれば、そう難しくないのではと思います。

お話は、過酷な運命を背負った王子・インユエが、自由と愛を手に入れ、己の運命と立ち向かうヒロイックファンタジーです。この巻ではまだ、その力に目覚めるところまで。たぶんこれから、彼は愛と自由の意味を知ることになるのだろうと思いますが。長く虐げられてきたために、その道はまだまだ険しそう。
ヘイロンもまた、深い悲しみからようやく立ち上がり、一筋の光を掴んだところで。その傷の深さが、どうなるのか気になるところ。
更に気になるのは、ジンシンだったりしますw 揺れる男心……。強い想いは意志を惑わせる。惑って間違いを犯すジンシンが、悲しくもいとおしいです。
闇の王・フーエンもですね、根っから悪い人じゃなくて。喪失の悲しみが、王を変えてしまった。そんな感じなのです。インユエの母を強く愛し、喪失った彼女への愛をインユエで埋めようとし、埋まらなくて足掻いている、ので。いつかその執着が晴れればいいなあと。
それぞれのキャラが抱えているものの行方が気になるので、続きが、続きがーw


さて、檜山さんですが。慟哭する檜山さんはやっぱりいいなあ。。その手のシーンについてはあとで書くとしてw 悪夢にうなされるシーンが好き。それは悪夢なのに、亡くした妻に対する思いが滲んでいて。呪詛として絡みついてくる妻の腕を抱きしめてしまう、その切ない声がたまらんです。自責の念とか、やっぱ上手いなっつか、好きなんですよ。悩んで傷ついてじたばたしている檜山さんの演技が大好きなので、この先も悩んで欲しかったりw (あ、キャラがですよ)
野島さんは、儚げだけど芯に凜とした強さを持つインユエを好演。絶望の中でも優しくあれるというのは、強さだと思うんです。よく泣くし、身の上は不幸なのだけど、それに潰されていなくて。野島さんの声にはそんなインユエの強さというか、誠実さがよく現れていると思いました。
中田さんは、そりゃもうミスターイイ声ですからw キャラはドSで冷酷なんだけど、上にも書いたように、インユエへの執着に隠された弱さみたいなのも滲んで。ひどい人なのに憎みきれないなあと。
吉野さんはやはし、ジンシンが己の気持ちに気づいてしまうシーンが。冷静に機をうかがって、その役目を一つ終えたその隙に、忍び寄る闇。そこで取り乱す様がやはり、聞き所かと。そのあとの、割り切った感じの冷たい声もいいなあ。

全体に、人形劇の光景が見えました。ジャケなりレビュー本なりで実際の人形を見ているからかもしれませんが、台詞につれて脳内で人形が動くんですよね。人形劇ベースのBLって他にないので、思い浮かべていて面白いです。
あと、音楽。OPのピアノ曲が切なくていいなあ。ドラマチックで、力強さもあって、このお話によく似合っていると思います。

さて。真面目なのはここまでだ!(ぉぃ
初っぱなのフーエン様の愉しそうな言葉責めにうひゃーと思い。打たれるインユエの迫真の演技にどきどきし。ヘイロン登場でwktkしつつたどり着いた件のシーン。
インユエ的には、「しなければいけないこと」というか、行為の意味をはき違えているというか、故に天然誘い受というか。その設定に内心ガッツポーズをしたのは内緒だw 
ヘイロンは傷ついていてもまっすぐな人なので、そんなインユエを素直に受け入れるのだな。インユエの申し出を「趣向」と理解して、傷つけてやろうとするんだけども。インユエのおかげで氷解していく闇にはこだわらない。インユエに邪気がないせいもあると思いますが。
そうしてインユエを受け止めたあとは、すごく甘い声で。インユエ曰く「意地悪」なんですけども、んで、かなり台詞もやらしーんですけども、甘くて優しいから言うこと聞いちゃうよね。(ぉぃ 個人的にはこー、「すべてを許すことはできない」辺りをつつきたい感じですw 妄想ですけども、インユエを心から愛しく思いつつも、なくした家族への思いとフーエン王への憎しみがふと弱ったときに浮かんできてですね、ついうっかりインユエを激しく責めちゃったりすればいいと思います。(ぉぃ フーエン王の手のものがなんか呪詛を送ってもいいじゃないか。んで、我に返ったときの「私は……何を……!」という感じの台詞の時の檜山さんの声はきっと絶品だ。……なんというピンポイント萌えw 好きなんだよー。ヒドいことしつつ自分もざっくざっく傷ついてるようなシーンの檜山さんの声が。バトって肉体的に傷を負って痛そうな声も好きなんですけど、それはこの先期待できそうなのでw

この巻は序章という感じなので、是非とも続きを。ヘイロン×インユエではあるけれど、インユエは皆に愛憎入り交じりつつ求められているので、他のキャラともあわやのシーンがあるのかなーとか思ってみてw 上にも書いたとおり、ヘイロン様には存分に悩んでいただきたいので。インユエにはもうちょっと、波乱の人生を送っていただきたいです。(ぉぃ

レビュー本は。お手元にあるとよりこの作品が楽しめると思います。CDを聞いて浮かぶ疑問のいくつかは解説されていますし、何より収録レポが! なかなかこういう詳細なレポはお目にかかれないので、なるほどこういう雰囲気……と興味深く読みました。レポ中の靴ってこれかな? MBThttp://www.mbt-evernew.com/ いつぞやのコメ欄にも書きましたが、自分も持ってますw 確かに最初は厚くて変わった形の靴底に慣れなくてですね、靴底が突っかかって何もないところでコケそうになったりしましたがw 履き慣れると他の靴が履けないくらい気持ちいいんですよー。歩いた後の疲れ方も全然違うので、お試しください。びっくりするほど汗かきますし。ちとお高いですけどね(汗)でも、それだけの価値はあると思います。
靴がニアミスではしゃいでしまいましたが、この靴を自慢する檜山さんとか、「喰ってやったけどね!」な檜山さんとか、浮かんだままを言っちゃって爆笑を誘ってる檜山さんとかがかわいいので、是非。公式で通販を申し込むと、まだ写真入りのチラシがつくのかな? CDだけでも、かもですが、ここは是非是非セットで。続きもそうですが、この後登場予定のホンフォン@高橋広樹さんも気になるので! ここは力強く押しておきますよ。