都条例顛末。

昨日、東京都の青少年育成条例改正案が、めでたく否決されました。賛成派はなんやら大荒れだったみたいですけど、まずは胸をなで下ろしたところです。向こうが「まだだ、まだ終わらんぞ!」ということらしいので、あんま気も抜けませんけど。詳しくはこちら→『女性向他創作活動における表現規制問題について』
また、この件に関して署名を集めていますので、思うところがある人は協力してくださると嬉しいです。
「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案に反対する請願署名」を始めました。: 弁護士山口貴士大いに語る
とりあえず今回はしのぎましたが、賛成派はPTAを通じて賛成の署名をがっつり集めてきたりしてたので、次の波が来るときに数も必要かな、と。ネット署名→Shomei – Cerrajeros de Seguridadもできますし、アニメイト等に用紙が置いてあったり、コミケ等で有志の方が用紙を持っていたりもしますので、機会があったらご協力お願いします。

改正案が否決されたため、今回の署名は終了するそうです。→「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案に反対する請願署名」終了のお知らせ: 弁護士山口貴士大いに語る 表現規制の圧力自体がなくなったわけではないので、また何かしらの募集があると思います。そのときは、よろしくお願いいたします。


主についったで書いていたんだけども、エロメディアと子ども、もしくは自分自身に関して、なんだかいっぱい考えました。自分はエロいものが大好きですけど、何故それが必要なのか、とか。エロいのは悪いことなのか、そもそも「悪い表現」とは何なのか、そして、不愉快だと自分が思う表現を好む人がいるのは何故か。性は人間とは切り離せないものなのに、それを悪と憎むことで、何が起きるんだろうとか。憎んでしまうのは何故なのか、とか。善悪二元論の是非まで。
きっかけは都条例だけども、身の回りにあるあらゆるものがつながっていて、もう、自分の中ではエロがいいとか悪いとかの話じゃなくなっています。いいものと悪いものがある、そして悪いものはなくしてしまえばいい、悪いものには何をしてもいい、という考えが、そもそもひどく危険なんだなあと。
もひとつ、なんとなく知らない間に決まっていた規制が、どういうシステムで決められて、誰がその規制をしたがっているのかがよく見えたことは、収穫だったと思います。悪いこと、と既に決まっていることも、どこかの誰かが嫌がってるだけのことなんだ、というのは、多分、いろんな人を救うと思います。何故嫌がられているかはじっくり考える必要がありますが、どんなに悪いと言われていても、それは絶対的な悪ではないのだ、と知ることは、多分、すごくいいことです。
また、どう動けば政治にコミットできるのかが判ったのも、収穫だと思いますです。選挙だけじゃないのよ、と。選挙の人気取りに忙しくて聞く耳などないだろう、と思っていた政治家の人も、実は声が上がるのを待っていたりする。選挙で選んだあとはお任せじゃなくて、どんなことを政治に反映して欲しいのか、直接伝えるのって大事だな、と。
イトイさんがほぼ日で「目をやってない時間が長くなると、(  )は死ぬ。」と書いていて、多分この括弧に政治も入りかけてるんだと思います。政策上の失策じゃなくて、不倫だののスキャンダルで失脚するのが当たり前っていうのが、なんかもう妙だと思うのです。どうでもいいとみんなが思ってるから、潰したい人がどうでもいいことで難癖つけて潰せる。その政治家がどれだけ大事なことを扱っていたとしても。それはすごく、怖いことだと思うです。
参院選のあとは国会で児童ポルノ規制法の審議が始まります。これに二次元が含まれるか、そして、持ってるだけでダメという、単純所持の禁止が盛り込まれるかという、大事な話です。テレビや新聞の報道は既に、あちこち調べて検証しないと鵜呑みにできないものになっています。できる範囲で構わないので、気になったら調べてみてください。そもそも法律で言われている児童ポルノとは何なのか、規制されようとしているそれの正体を知るだけでも、結構びっくりできると思います。